A. 居抜きオフィスで移転コストも時間もおさえる
居抜きってどんな状態
パーテーション類などの内装がそのままの状態で引き継がれます。
一般的には机や椅子などの什器備品は含まれず、オフィス内に固定されているものが対象となります。
居抜きの適正な規模に決まりはありませんが、100坪くらいまで、社長室や会議室などの部屋は3つくらいまでが引継ぎしやすいでしょう。
面積が広いほど会社ごとのレイアウトが異なり、他社とフィットしにくくなります。
居抜きで引き継いだあとは、状態により以下のどちらかの工程が発生します。
- 引き継いだ内装を活かしたオフィスづくりをする
- 引き継いだ内装に加えて自社で内装工事を施しオリジナルのオフィスにつくりかえる
= 引き継いだ造作壁
居抜きオフィスのメリット
主にパーテーション類を設置する工事が削減でき、内装工事のコストが大きく軽減できます。
移転費用全体において内装工事の費用は比較的大きな割合を占めています。
居抜きオフィスのデメリットと注意点
居抜きでの引き継ぎが成立するためには貸主の同意と現入居者の同意が必要です。
資産譲渡についての調整が必要で時間がかかることもあるでしょう。
また、現入居者がSNSなどで公開している居抜き情報は貸主の許可が取れていないケースも多いので要注意です。
貸主や管理会社を交えず、当事者同士だけで話を決めると将来的なトラブルにつながる恐れがあります。
物件を探すときは…
退去時期が数か月後の物件であれば個別に居抜きの相談ができる可能性があります。
積極的に内見に行くと世の中に出ていない自分だけの居抜き物件を見つけられるかもしれません。
契約前にタイルカーペットや壁紙など、気になる部分があれば部分的に原状回復してもらえるように交渉してみると良いでしょう。
会議室やエントランス、コラボレーションスペースなど、内装の一部分だけ引き継ぐことができる場合もあります。